欲しかったスニーカーが今日届いた。

靴って、箱を開けたときに何か特別な喜びがあるように思う。トキメキのような。
履けば少しずつ汚れてもいくし型も崩れていくのだけど、この瞬間だけは完全に美しいから。

6年前、欲しいから買わずにいたスニーカーがあった。


このホワイトレザーのスニーカーは、一目惚れしながらも買うのをグッと我慢して、結局、その後も何度かのチラ見 ヨダレ期間を経て、ようやく1年後に購入したものだ。

少々高いけど、買えないわけじゃない。とても欲しいから買わなかったのだ。

憧れるほどに欲しかったモノも、いざ購入して手に入れたとたん、どこか気持ちが醒めていくという経験はないだろうか。

どうしてなんだろう。

自分のモノになったとたん、憧れは消え、喜びは減ってしまう。
遠くにあるから憧れるのであって、「手元のモノに憧れる」は文章的にもおかしい。

大人になり、稼げるようにもなって、ある程度のモノは躊躇なく買えるようになった。そしたら逆に、どんどん欲しいものが無くなっていった。

今、欲しい「物」は、まったくない。

新しい時計、新しい家、新しい船が欲しいわけでもない。スポーツカーが欲しいわけでもない。

そういえば、昨日、ロールスロイスの試乗会の案内が届いてたな。
その場合、試乗だからと運転席に座ったら、半笑いで促してくるのだろうか「お客さまぁ、ロールスの試乗は後部座席でございます」みたいな(笑)。1000%興味ございません。

欲しい「時」は、いっぱいある。

友だちと博多あたりで美味しいものを食べ歩きたい。
タイへ行ってゴルフ三昧したい。
アメリカ南部の田舎を車で一人旅したい。
妻とイタリア、スペイン、北欧あたりを旅したい。
八代亜紀さんと会ってお話ししたい・・・関係ないか。

こりゃ、コロナで旅行と食事のフラストレーションが溜まっとね。みんなだろうけど。

時を戻そう。 スニーカーの話だったね。

ふと気づけば、ホワイトスニーカーばかりになってきたなと。
コレクターじゃないから多くはないけど、並べたら全部で10足!(鏡に映るのも含めればネ)

まだ、欲しいホワイトスニーカーがいくつかあるけど、ささやかな買う楽しみを残しておこう。