今日から兵庫県立美術館で酒井駒子展が開催されるので、早速、妻を誘って行ってきた。
酒井駒子は絵本作家であり、一目見てそれとわかる独特の作風で、どこかフランスあたりの古い版画を思わせるノスタルジックで不思議な世界観に惹きこまれる。
250点の原画が展示されており、それらがいくつかの物語りとして配置されていた。
酒井駒子の絵を見て連想するのが「いわさき ちひろ」だろう
いわさきちひろ の絵は、誰もがどこかで見たかけたことのある絵だと思うが、私も幼い頃に母が読み聞かせしてくれた幼児向けの図書「あいうえおブック」の中で、この作風の絵を見てきた記憶があり、照れくさい言葉だが、ちひろの絵を見るたび、母のぬくもりを感じている。
いわさきちひろ も 絵本作家だが、こちらは輪郭のない柔らかい水彩画が特徴だ。
共通点は、子供を中心とした絵であることと、その表情だろう。
本当は。「子どもらしさ」は、笑顔でなく寂しげな顔にあるのかも
穏やかな顔もあるが、どちらかと言えば悲しげというか寂しげな表情が多い。
「どこか寂しげ」。もしかすると、それが子供らしさのの本質なのかもしれない。
さらに、2人の絵から連想するのが「与 勇輝」の人形だ
与 勇輝 (あたえ ゆうき)は、木綿や古布で作る人形作家。
こちらも子供の人形を中心に、日本の原風景を思わせるようなノスタルジックな雰囲気を持ち、まるで生きているかのような表情と、柔らかみのある表現が特徴となっている。
一人旅で河口湖へ行った際、たまたま立ち寄った美術館が「与 勇輝 館」
10年前になるが、バースデイ休暇を使って3日間、富士山周辺を一人旅したことがある。
その際、河口湖と山中湖を周遊するバスの2Dayチケットを使って回っていた時、たまたま見かけた美術館で下車した。
思い付きの下車で出会ったのが、感動的な「与 勇輝」作品の常設美術館だった。
河口湖畔にある河口湖ミューズ館は、日本で唯一、与 勇輝の人形を多数 常設展示している美術館で、誰が見ても理屈抜きで感動を覚える場所ではないだろうか。
50過ぎのオッサンが見ても涙が出そうなほど感動するのだから、富士山や河口湖あたりの観光ついでに、夫婦や子供との家族旅行でぜひ行かれてみてはどうだろう。心底おすすめする。
与勇輝の人形は 絶対に販売しないので買えないが、リヤドロなら買える
というわけで、我が家のトイレにリヤドロの人形を置いている。現在は2つ。
もっとたくさん並べたいけど、良い表情と出会いがあった時に少しずつ増やしていこうと思う。