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創業事業の決め方

孫正義が創業事業を決める時に考えていたこと。

創業4年目の講演録音より書き起こしてみた。

 


アメリカの大学から日本に帰ってきて、何の事業を起こすかは決まっていなかった。

しかし、慌てて決めちゃいかんなと思いました。

 

その仕事が、うどん屋であろうと、街の雑貨屋、あるいは貿易であったとしても、一旦スタートしたからには、私は、その分野において日本で一番になりたい。

日本で一番になることは、それほどたやすい事ではないけれど、やるからには日本で一番にならなければならない。

たとえそれがどんな事業であったとしても、日本で一番になるには、20年30年かかるだろうと考えた。

そうしたならば、どれを選ぶか。
それが最初の一番大きな仕事ではないかと考えた。

 

たまたま親がやっておるから、とか、たまたま偶然に機会があった、ということでやるのは、私は好きではない。

やはり、よく調べて、本当に自分が途中で投げ出さないで、これを一生続けてやるんだと、いう覚悟を決められる仕事を選ばなければならない。

だから、土俵選びに一番時間をかけなければならない。

 

その選んだ業種がたまたま構造不況の業種であったとしたら、

自分の能力が10であったとして、12の力を発揮したとしても、その効果、結果は5か6にしか現れないだろう。

もしその業種が構造的に伸びる業種であったとしたら、

自分の能力が10であったとして、12の力を発揮すれば、その効果、結果は20になるのではないだろうか。

 

20と5では4倍の開きがある。
同じ能力で、同じ努力をして、結果が4倍も違うならば、そりゃやはり、構造的に伸びる業種を選ばなければならない。
これは当然のことだろうと思う。

次に、自分自身がやる気を感じることでなければならない。
やる気が継続して感じられることでなければならない。

3番目に、小さな資本でスタートできること。

4番目に、あまりにも強力な競争相手がいる分野なら、これは歯が立たない。これも避けるべきであろう。

次に、儲かる仕事でなきゃいかん。

次に、社会性のあることでなければならない。

社会性が無い時には、いくら儲かっても、法律や規制で妨げを受けることになる。

そのうえで、新規の事業を40ほど考え、40の分野を徹底的に市場調査をした。

最初から40考えたのでなく、4つか5つ考えて、その市場調査をしているうちに、もっと良いものはないかと常に平行して考えた。

 

1年半考えました。
その1年半で、私と社員二人、アルバイト一人で、私自身がいったい何の事業をやるべきか考える。これがその会社の役割です。

 

したがって、その会社は1年半ものあいだ売り上げはゼロ。
経費は出る一方です。

社員からは「いつになったら始めるんですか?社長、早くご決断を」と迫ってくるのですが、決断をと言われても、私には、これだとはっきり言える材料が充分に揃っていない。

 

それほど、土俵選びというのは、私にとって一番重要な最初の仕事であるということを自分に言い聞かせておりました。

 

そういうことで1つに決心したのです。
もう、決心したあとは、迷うことはありませんでした。

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