1年前の今日は、会社メンバーとハワイでウルフギャングしてた。
今年も、本来なら今週、ハワイに向けて出発するはずだった。
ぼちぼち、言いたくなってきたよね。
何てことない日常がどれほど幸せなものだったのか、今、感じる。
週末、買い物に出かけたり、妻と美味しいお店を開拓したり、ジムで汗を流したり、スーパー銭湯で電気風呂にしびれたり。
ゴルフやセーリングに出かけたり、友だちと飲みに行ったり。
ほんの少し前まで、普通に世界は動いていて。
今日の日を思えば、あの頃の問題など、どれも取るに足らない程度のことに思えてくる。
こう書くと、何やら自分が困難の真っただ中にいるような感じだけど、実際には、とてもありがたいことに、たいして困った問題が起こっているわけでもなく。
ただただニュースの見過ぎで、蜘蛛の糸に巻かれているのか。
そんなこともあってか、今朝、明け方に、とても奇妙な夢を見た。
場所はバンコクのごちゃごちゃした小汚い市場。
そこで私は、台の上に山積みされているフルーツの一つを買おうとしていて、いつもの黒い長財布を開いた。
財布からは、けっこうな枚数の札束が顔をのぞかせている。
ふと視線を感じて横を見ると、10代後半とみえる若い男がふたり立っていて、その札束に目をやっていた。
・・・しまった。ヤバイ。と瞬時に感じた。
余談。実際、バンコクへ行く時は札の枚数が多くなりがちだ。
一流店以外でカードは使いたくないし、まだまだキャッシュ文化なので現金が必要になるのだが、バーツは枚数が多くなりがち。
100バーツ札が便利なので、10万円分くらいでも、ある程度の量の札束になってくる。
だから、あまり街で財布を広げたくないな、とはいつも感じてた。
で、話は戻る。
私は、フルーツを受け取って静かに歩きだした。
何気なく横を向き、後ろから二人が近づいてくるのを感じる。
しかし、見たからに悪党という感じではない。置き引きやバイクを盗んで走りまわる、中途半端なヤンキーという感じ。
ついに、背の低い小太りの奴が肩に手をかけた。
タイマンなら勝てそうな気がして、何や!と手をパンと払い歩き始めたが、もう一人の奴の顔が興奮気味で、今にも襲い掛かりそう。
興奮させてはいけないと思ったが、一気に走った。
はい。長いよ~この話。
全力で走るが、奴らもすぐ後ろを追いかけてくる。
息切れしながら古びた建物の中に飛び入ると、薄暗い階段があり、見下ろすと10階くらいある。
夢だから、道路から入った建物に地下10階の階段があっても不思議に感じていない。
そこを段飛ばしで駆け下りるが、そのうち、右手で手すりを持ち、外へ遠心力をつけるように体を伸ばすと、まるでポールダンサーのように美しくなめらかに、手だけで滑り降りることができた。
追いかけられる恐怖を感じながらも、めっちゃ気持ちええやん!とも感じていた。
はいはい。たしかにバンコクでポールダンス見に行きましたよ!
で、一番下まで到達すると、草むらに囲まれたバラックのような掘っ立て小屋があった。
そこに飛び入ると、10畳くらいの広さがあるのだが、真ん中に汚い和式便器が一つあるだけ。
使われてないトイレかぁ、と思いながらも、そこで息を殺して隠れていようと思った。
しかし、しばらくして人が近づく気配を感じた瞬間、錆びたブリキのドアがバーンと蹴破られ、そこにあの二人が立っていた。
もう逃げようがない、と感じながらも走馬灯のように思いが巡る。
一番下までアッという間に降りて上手く逃げたと思ったのに、そっか、右手がずっと手すりの上にあったから、上から手が見えとったんか~。とか。
バーツ10万円分、日本円も10万円入っているが、もう、キャッシュはしかたないな。
しかし、カード類はあとあと盗難手続きとか大変だから、何とかキャッシュだけ渡して立ち去るようにしないと・・・、だけど中途半端にするとこいつら興奮して刺しかねないなぁ。最初から財布ごと全部渡すか・・・ とか。
あれこれ考えながら、奴らと目を合わせ立っているが、なぜか一歩もこっちに近づいてこない。
そのまま1~2分くらい緊迫した空気を感じながら奴らを見ているが、ふと気づくと、奴らを見ている自分が、いつの間にか布団の中にいて、奴らを下から見上げていることに気づいた。
そして、直後に目が覚めた。
うわ~今の夢かぁ。 あせったぁ~と、胸を撫でおろした。
久しぶりに、ストーリーがはっきり思い出せる夢。
羽毛布団でぬくぬくしながら、さっきのストーリーをなぞった。
それにしても、この時期。お布団、気持ちええわぁ~。
ほんと、日常って幸せなんよねー。