今場所の千秋楽。新横綱 稀勢の里の奇跡的な優勝には感動した。
日馬富士との一戦で土俵から転げ落ち、左肩・腕を負傷。誰もが休場やむなしと思ったそのケガから、右手一本の勝負で照ノ富士に同日2連勝を果たした。
これぞ「火事場の馬鹿力」というものだろう。
「火事場の馬鹿力」とは、通常では “出ない” または “出せないと思い込んでいる” 潜在的な力が顔を出す瞬間。
言い変えれば、その人が ” 実はすでに持っている力量 ” つまり、ポテンシャルが引き出される瞬間である。
ここに「ポテンシャルを引き出す」秘訣がある。
一つは、”自分のため” なら妥協あり。”誰かのため” なら妥協なし。
と、いうことではないだろうか。
彼は、両親や日頃から応援してくれる人々、観客のために戦った。
もう一つは、ライバルの存在。
稀勢の里が誰をライバルと思っているのかは知らないが、稀勢の里をライバル視している力士は非常に多いと言われている。
高いレベルで競い合え、無心になれる環境にいると、自分も驚くほどの成果を出せることがある。
弊社でも今月、4人の新人があり得ないほどの潜在力を発揮した。
チクセントミハイ(心理学者)は、これをフロー体験と呼び、スポーツの世界では「ゾーンに入る」という言い方をする。
では逆に「ポテンシャルが引き出せない」というのは何だろう。
これは、非常に簡単なこと。
リミッターが掛かっているからだ。 意識的または無意識に。
リミッターに名前を付けるとしたら、こうかもしれない。
- (恐怖系)失敗したら恥ずかしリミッター
- (経験系)前にもやってダメだったリミッター
- (言訳系)勝てない理由いっぱいあるもんリミッター
- (白け系)必死ってカッコ悪いやんリミッター
- (体力系)頑張ったけどもう疲れたリミッター
などなど。年齢を重ねれば重ねるほどリミッターは強力になる。
もちろん!私も。心のリミッターに悩まされることが多い。
で、そんな時につぶやくテクマクマヤコン!じゃなく、おまじないの言葉がこれである。
「人生、一回ポッキリ!」