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ブランドファースト 木村裕紀(著)

とても楽しみにしていた本。友人の木村裕紀さんが書いた『ブランドファースト』
ページをめくる前からワクワクする本を読み始める時、私なりの儀式がある。
まずは、美味しいコーヒーを用意すること。
今朝は、お気に入りのコナ・コーヒーを用意した。
読書を始める前にドリップを待ってジラされる時間。 至福の時です。
そして、読むのは早朝に限るということ。
「やり方」に関する本なら、隙間時間で細切れで読んでも得る物に変わりないけど
「考え方」に関する本は、途中で本を閉じて想いを巡らせたり、自分の在り方を選んだりする十分な時間が必要だから。
木村さんは、ブランドとは何か?を一言で表している。
ブランドとは「らしさ」。
1章の1ページ目に書いてあるその言葉を見て、早速、本を閉じてしまった。(早っ)
そう!そうなんだ。と。
今までも、ブランディングに関する本は数冊読んでいるけど、どれもが「ブランド=イメージ戦略」という位置づけで、カッコ良いジャケットを着るとカッコ良くなるみたいな。
それには相当な違和感があった。
ショボイおっさんが、ジャケットだけ奮発してカッコ良いのを着る姿を想像する。
めちゃくちゃ恥ずかしい!  逆に陰で笑われるのがオチ。それって逆効果やなと。
対照的に、清潔で礼儀正しい人はダメージパンツでもジャージ姿ですらカッコ良い。
ブランドとは「らしさ」
そうそう! ブランドは後から付けるものでなく、すでに付いてるもの。
どんな人にも「その人らしさ」がある。
すでに、全ての人に「その人らしさ」がある。
たまたま昨日もある方から言われた。「それって円山さんらしいね」と。
まだ数回しかお会いしてないのに、もう、私に何らかの「らしさ」が付いてる
それは、これまで発してきた行動や言動からおのずと付くもの。
そして、不思議なまでに、誰もが同じような見方をしているということ。
もちろん、企業にも同様に「その会社らしさ」がある。
どれだけ素晴らしい理念を経営者が語ろうが、HPでデカデカと打ち出そうが
電話に出た社員の対応に、その会社らしさが現れている。
そして、それがそのまま企業の「らしさ」として固定化されていく。
ただ、その「らしさ」がポジティブなものであれば「ブランド」と呼ばれ、ネガティブなものであれば「レッテル」と呼ばれるだけの違い。
だからと言って「ブランド力を高めるために電話対応は丁寧にせい!」と
厳しく社員を指導したところで、それは変わり得ないもの。
実際は、たとえば、入居しているビルの清掃のおばさんに対する接し方のような、顧客と全然関係ないところから「らしさ」が作られている。
だからこそ、木村さんのいう、ブランドとは「らしさ」であり、「らしさ」は企業の「一貫性」から生まれる、という考え方に深く共感する。
響く言葉が続く。
「ブランディングには順番がある。最初に固めるのは芯の部分である理念やビジョン」
「アウターブランディングは、しっかりしたインナーブランディングがあってこそ」
「アウターブランディングとインナーブランディングは相互に影響しあうもの」
つまり、外部から見たイメージや評判が社員のマインドや行動に影響するという事だ。
しかしそれは、ニワトリと卵の話ではない。
明確にインナーブランディングファーストと書かれており、まさしく!と膝を打つ。
インナーブランディングは、芯である理念やビジョンから生まれる。
ただし、本気で思っていない理念やビジョンなら、最初から書かないほうが良い。
なぜなら、経営者の行動や言動に一貫性を求められ、一貫していないと人は離れるから。
だから、できないこと、本気で思ってないことは理念にしない方がいい。
ありきたりのコピペでなく、シンプルに思っている通りに本当の理念を書けばいい。
金儲けに意識の高い社長なら「地域に貢献する」なんて適当なこと書くより
「御社を儲けさせ、弊社も儲ける!」と書いた方が一貫性があるし客も集まる。
弊社の理念も「関わる人々に物心両面の豊かさを提供」としているけど、私にとって世界平和や地域貢献というのは荷が重すぎるから、小さく「関わる人々」としている。
社員やその家族、お客さんや関連企業など顔が見える範囲なら出来ると信じているから。
なーんてキレイに書きすぎると、色々指摘がでてきそうなので、そう願ってるにしよう。
ところで、事前に知らなかったので驚いたが、後半の事例に、以前経営していたプラスバイプラスの話が16ページにわたって書かれていた。めちゃくちゃ嬉しい!
室田社長は、さらなる成長に向け最高の時期に最高のアドバイザーを選択したと思う。
必要な時に必要な人と出会う。それも、室田社長の持つ強運のうちのひとつだろう。
長々と書いたが、上っ面でない本当のブランディングとは何かを教えれくれる1冊です。
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