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世界はなぜ月をめざすのか

先日、ある方とランチをしていて、お互い宇宙や物理が好きだという話になった。

お勧め本を聞いたら4冊ほど教えて頂いたので、読んだことのない3冊を早速入手。
週末に読んだ一冊。『世界はなぜ月を目指すのか』佐伯和人(著)をまとめてみる。
ほとんどの日本人は、いま「世界の多くの国々が月をめさしている」ことを知らない。
2013年、中国が月着陸に成功しさらに無人探査車を活動させました。しかし、ニュースではほとんど取り上げられなかった。あなたはアメリカの巧妙な広報作戦にまんまとだまされているのかもしれません。(項:はじめに)
月はなぜ、人類の次のフロンティアになるのか
1「月は大きい」
  地球の1/4を超える大きさで、大量の資源を供給する能力がある
2「月は近い」
  地上から遠隔操作する電波の遅れはわずか1秒。火星は192秒で確認操作不能
3「月は分化している」
  地球と同様に有用資源が極地ごとに濃縮されていて採取効率が高い
月の資源をどこで利用するか?多くの方は「地球で使う」と答えます。
それはむしろ例外的で、月の資源は、月を開発するためであり、月より先のフロンティア(火星など)を開発するために使うのです。(P.116)
月には一等地がある
・動力源である日照時間が80%以上あるのは、わずか数百メートル四方の5ヶ所。
・そのうち、地球と電波で直接交信できる地点は、たったの2か所。
・日が当たらない永久影領域が発見されており、そこに氷があるとみている。
各国が我先に一等地を目指している
・所有権を持たせない「月協定」に、宇宙主要国の日・米・露・中が入っていない。
・米国はアポロ着陸地を「歴史遺産」名目で周辺地域と上空の立入禁止を宣言した。
月のウランで核燃料を現地生産しようとするのはなぜか
・月に人類都市を作ることは難しい。むしろ火星に都市を作ろうと考えている。
・火星へ行くには太陽電池でなく核燃料が必要だが、地球からの発射は危険を伴う。
・月は次なるフロンティアへの足掛かりで、さらなる惑星探索のハブ空港になる。
以上、まとめ。
この他にも、知らない事がいっぱい書かれていて、一言、とても面白い本です。
国策もろもろの生々しい話も多いのですが、やはり、ロマンを感じます。
ところで、私が少しばかし宇宙や生物学に興味を持ったきっかけは、ずいぶん昔ですが、ある一遍の美しい詩との出会いです。
「からだ」 谷川俊太郎
からだ
闇に浮かぶ未知の惑星
とおく けだものにつらなるもの
さらにとおく 海と稲妻に
星くずにつらなるもの
くりかえす死のはての今日に
よみがえりやまむもの
からだ
まぁ、なぜにこの詩が美しく、ロマンを感じてしまうのか、詩を解説するのは野暮だと重々承知の助ですが、我慢ならんので少し書かせてください。
人類の起源は、海に生まれた単細胞ということはよく知られており、その後、魚になり両生類から足が生えて、いわゆる “けだもの” を通過します。
で、その最初の単細胞がどうやって生まれたのかですが、現在の定説として、宇宙から “星くず”が海に降り注ぎ、”稲妻”(その頃は何万年もひっきりなしに稲妻が続いたそうな)にさらされ、突然変異で原子細胞が生まれたとされています。
“くりかえす死”とは、すべての細胞が死にすべての細胞が生まれている細胞入れ替えサイクルで、”よみがえりやまむもの”とは、動的平衡といわれる状態のことですね。
現代解明されている生物学をそのまま一遍の美しい詩で表現されています。
私たちは、どこかの星からやってきたなんて、めちゃロマ~ンじゃないですか。
稲妻でビリビリさせられた頃がちょっと懐かしくなってきますよね。
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