安倍首相がかかげた『1億総活躍社会』という言葉。

結構、良いなと思う。明るい未来を予感させ、人々をワクワクさせる。

1960年代。
日本とアメリカが急成長したのも「言葉」からはじまった。

池田内閣の『所得倍増計画』、田中角栄の『日本列島改造論』。

所得アップでなく倍増だと。列島に高速道路を張り巡らせると。口にしただけでもワクワクしてくる強力なビジョン。

同じころ、ケネディ大統領が『アポロ計画』を打ち立てた。

10年以内に人類を月面に着陸させ安全に帰還させるという。
PCが生まれる15年も前の話で、現代の日本や中国ですら実現できていない難しいミッション。でも、人々をワクワクさせた。

『1億総活躍社会』はそこまで強力なものではないが、「安心できる社会」とか「より良き社会」なんて言葉より数段面白くて、そうなれば良いなと人々に思わせる。

しかし、ビジョンは言葉遊びではない。

言った限りは実現させなければならない。

かと言って、簡単に実現できるビジョンにはワクワク感がない。無茶だと思いながらも、実現したら凄いねというのがビジョン。

ビジョンは未来を予測するものではなく、未来をつくるもの。だから、気軽に語れないが、そういうビジョンを語りたい。