先週は台風の影響で5時間半も待たされ、アポ2件も延期をお願いして迷惑をかけてしまったので、万全を期して今夜の内に東京へ戻る事にした。
で、ふと気付いた。
かれこれ4年、毎週のように新幹線に乗っているけど、夜に乗ったのは一度でもあっただろうか?あまり記憶にない。
夜の新幹線を避けているのは、単純に疲れるからだ。なぜか気が滅入ってくるんだな。
毎週、夜に乗っていたら、4年も東京-大阪の往復なんて続けられなかっただろう。
だったら隔週とか月一で大阪に戻れば良いようなもんだが、それこそ疲れる。
20年ほど前、サラリーマンだった頃、東京に単身赴任で来ていた。
会社から月一で帰省できる新幹線往復チケットが出ていたが、半年過ぎたあたりから自腹で毎週帰っていた。
もちろん家計は火の車。だから単身赴任先での食事はナスビと鶏皮(50円で2食分の量があった) のセットが定番だった。
それでも。食費を削ってでも毎週帰りたかった。
仕事が終わって独りの家に帰ると、「俺、何のために働いてるんだろう…」なんて考え込んでしまい、眠れなかったりしたから。
その頃から毎晩、落語を聞きながら寝るのが習慣になった。楽しい気分で眠れるから。
その習慣は今も続いている。
あの頃に比べると全然今は気持ち的に楽にやっているんだけど、それでも、家に帰るとホッとする。
ただ最近、妻が「今から東京に帰るん?」とか言うんだけど、その都度、「いや、帰るんじゃなくて行くや!といちいち訂正している。
そう言われるたび、彼女が鵜飼いで、ワシが鵜のような絵が思い浮かぶのだ。
でもね、どうせ男は鵜のようなもの。だったら、最高の鵜になったろうやないかいさ。
くわえた魚を独りで飲み込むより、皆で一緒に食べたほうが美味いに決まってる。