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思い出の落語

20年ほど前、勤めていた会社から東京支店の開設を命じられ、6畳のおんぼろハイツに同僚と二人で暮らしていた事がある。
会社からそれぞれ1部屋ずつ借りてもらう約束だったが、まだ1部屋しか手配できてないのでとりあえず2~3ヶ月一緒の部屋で住んでくれと。
仲は良いが他人の男同士。一緒に暮らすとそれぞれに習慣というものがある。
彼は毎朝早くから起きてシャワーを浴びる習慣があった。
私は、もっとゆっくり寝たいのに早朝からうるせぇなぁと思ったりもした。
私は寝るときに桂枝雀の落語を聞いて寝る習慣があった。
彼も、なんで寝るときに落語なんかかけるんだうるせぇなぁと思ったかもしれない。
しかし、やがて彼は落語が大好きになった。特に「貧乏神」は毎晩毎晩聞いていた。
そして、私も毎朝シャワーを浴びる習慣を持つようになった。今でも毎朝必ず入る。
3ヶ月ほどしたとき、会社から「遅くなって悪かったがもう1部屋手配した」と連絡が入った。しかし、どちらが言い出したでもなく、なんとなく、このまま二人で暮らしたいなぁという空気で、結局、1部屋あけたまま二人暮らしは半年ほど続いた。
さすがに半年ほど経ったとき、これも何かヘンやなぁと別居したが(笑
「貧乏神」を聴くと、あの頃、支店立ち上げの使命を背に仕事漬けで我武者羅に走っていた若き日の自分が懐かしく蘇る。
楽な日々は忘れるけど、努力とか苦労した日々ってホント良い思い出になるね。
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