今では2つの壁面が天井まで本棚になってるけど、昔は本を読むのが苦手だった。
たまに本を手にしても、なんせ読むのが遅くて最後まで読み切れない。
1冊の本を読み切れない自分にまた気が滅入ったり・・・。とにかく苦手だった。
そんなある日(15年ほど前)、ラジオで聴いた一文で全てが変わる。
そのラジオ番組とは、営業車で毎日聴いていた「竹村健一のズバリジャーナル」
そして、その一文とは、 これだぁ。 ワン、ツぅ、スリぃ。
「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ」 ビスマルク
たったこれだけの言葉が、なぜかその日の私には強烈に刺さり、目が開いた。
あっそうか!わかったぞ!と、車で走りながらハンドルの上で必死にメモった。
いわゆる「歴史」ではなく、先輩方が人生や仕事で試行錯誤してきた歴史を学ぶ。
そして、何万人もの先輩が、本屋さんで待ってくれてるやんか!
そんな簡単なことに気がついた。
たまーに尊敬する先輩が熱く語ってくれ、その言葉にシビれた経験、ありますよね。
でも残念ながら、なかなかそういう機会は多くない。
それが、本屋に行けば、いつでも自分の聞きたい時に聞きたいだけ語ってくれる。
それまで、本屋は「本」を売っている場所だと思っていた。
だけど、あの一文を聞いてから、本屋は「先輩の語り」と出会う場所だと知った。
本は「モノ」じゃない。 練りに練った話を聞かせてくれる「先輩そのもの」なのだ。
あの日から本屋に通うのが大好きになった。
