新幹線の発車時刻にあまり余裕が無かったので、乗ったタクシーの運ちゃんに
「東京駅八重洲口。 40分発の新幹線に間に合いますかねぇ?」 と聞いてみた。
運ちゃんはチラッと時計を見て静かに 「・・・。何とかします」
信号が変わりそうだとアクセルON。
直進か右折か瞬時の判断。
窓を開け、右手を振っての割り込み。
私は 「前の車を追ってくれっ!!」 と言った覚えはないが・・・
運ちゃんはちょっと燃えていた。
おかげでアッという間に東京駅まで近づき、運ちゃんは走りながら一つ手前の信号でメーターを切って 「800円になります!」と。
スグに支払いができようにとの配慮だ。 速いうえに気が利く。
私は千円札を置いて 「助かりました。 缶コーヒー程度で申し訳ないけど」 と。
運ちゃんは 「いやぁすみません。 何かかえって申し訳ないです」と。
車内にプチ達成感が流れ、もうちょっとでハイタッチしそうな空気だった。
