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MIHO MUSEUM


しばらく忙しい日々が続いていたので、今日は気分転換に妻と滋賀県信楽のMIHO美術館へ行ってきました。
今、「川端康成と安田靫彦」の秋季特設展が開催されており、作家と画家でありながら、お互いの共通趣味である美術品収集に焦点をあてたイベントのようです。
根底には「美しき日本」というテーマが流れており、あらためて見てみると日本の文化というのは海外のものと一線を画する美意識があるように思えます。
私なりに感じるのは、中国は古きものを良しとする歴史の芸術、中東は物質価値の芸術、ヨーロッパは足し算の美意識で、日本は引き算の美意識。
ヨーロッパのように完成したもので作者の意図をすべて伝えるのでなく、日本の美術品は掛け軸にしても器にしても、そこから生まれる情景や空気感を観る者に想像させる、その余地を残しているという感じがします。
その美意識は言語にも感じる部分があり、美術館のあちらこちらで川端康成の文章に英訳された文章が併設されていましたが、どうも日本の文学を英訳すると単なる説明文のような感じになっているような気がします。
この英文を外国人が読んだら確かに「意味」はわかるでしょうが、日本人が感じている空気感までは伝わらないとだろうなと思いました。
日本人が(おそらく中国もかな?)掛け軸や墨絵、アンバランスで整形されすぎない陶器などに美をみいだす感性を持っているのは、言語文化が発達しているからだと思います。
そのように美術館で思ったことや、道すがら紅葉の中を車で駆け抜けたり、高速道路のSAでゴマ揚げパンを食べてホッとする小さな喜びを感じながら、「あぁ、日本っていいなぁ」と感じる一日でした。
P.S
ちなみに・・・
「古池や 蛙飛びこむ 水の音」の英訳は、このようなものがあるようです。
An old quiet pond,
A frog jumps into the pond, Splash! Silence again.
見えない空気感を伝えるため、文章を付けくわえちゃってる?説明しすぎかな。
Old Pond, Frogs jump in, sound of water.
まんま直訳! だけど、どちらかと言えばこっちの方がマシかな。
原文は直訳し、日本人が感じている空気感は解説で付け加えるほうが良いかも。

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