リタイアメントな日々

インド

アカデミー8部門受賞の『スラムドッグ$ミリオネア』を観てきた。

今までインドと言えばガンジー、ソフトウェア大国、タタ財閥の躍進…。

近年、成長著しいBRICSの一角という印象を強くもっていたが、最近はまっている『深夜特急』やこの映画によって、激しい貧困の悲しい一面が脳裏に焼きつくようになった。

本に書かれ映画に描かれている事柄は少し昔の話ではあるが、事実、スラムドッグ$ミリオネアに出演した少女(9歳)の父親は、スラム街から抜け出すために4000万円で養子に出す交渉を行っていると報じられている。

その劣悪な環境を考えると、少女にとっての善し悪しは一概に判断しにくい。

中国同様、国民の経済格差は超二極化していると言われているが、いわゆる先進国のような中間層の上下分裂で起こる格差ではなく、総貧困の中から一部の大金持ちが生まれただけのことで、インドではいまだ国民の8割以上が年2万円以下の生活をしているようだ。

そう考えると、・・・あまり深く掘り下げずに書くが、イギリスからの独立時期によってインドの現状は大きく変わっていたのではないかとも思う。

香港、オーストラリア、ニュージーランド、そしてアメリカさえもイギリス植民地からの独立であることを考えると、少女の運命ではないが、植民地政策の善し悪しも一概に判断しにくい。

もっとも、影響を与えるにはあまりにも人口が多すぎるという面もあるだろう。

しかし、そのような問題も、人類史のスケールからみれば一瞬の誤差であり、宇宙の原則は、チリの集まりだった地球がまん丸になったように、人類も均衡点に向かって調整されていくのだと思う。

あのね、話を拡げ過ぎやって。

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