リタイアメントな日々

最近考えていること

Imagination is more important than knowledge.(A.Einstein)
セーリング
そこには 海があり 太陽があり 風がある
彼らは何も語らない それゆえに多くのことを学ぶ
セーリングを初めて又は数回体験すると、心身の気持ち良さを感じ癒された気分になる。
しかし、その「癒し」とは、ある意味でカタルシスと同義と言えるのかもしれない。
つまり事前の緊張があって、のちの緩和に快が生じる状態。
平たく言うと、ストレス解消としてのセーリングにとどまるので、その奥にある本質を体感させてあげることができず、もどかしい思いをすることがある。
それが、毎週海に出て、人生の一部になるとまったく違う世界に突入する。
これはストレス解消と正反対の状態だ。
まず、漠然とした感覚で「自分は幸せな人生を歩んでいるよなぁ」という大前提が芽生えてくる、または、人生にしっかりとした軸ができるという感じだろうか。
快や幸が人生を包みこむと、日常の瑣末なストレスに影響を受けなくなる。
快や幸は、前もってストレス(緊張)を高め、後にリリース(緩和)することによって体感しやすい。
それは一週間働きづめてやっときた休日のようなものだ。
もし、毎日が日曜日ならこの解放感を得られないだろう・・・と一般的には思われているが、現実にリタイアを体験してみて、それは少し違う、と確信を持って言える。
ヒルティは『幸福論』の中でこう語っている。

前もって働いていない休息は
食欲のない食事と同じような快楽でしかない
今なら、ヒルティにこの一文を付け加えてもらいたい。
しかし、解放でしか得られない喜びは
腹が一時満たされても、心が永続的に満たされれるわけではない
それは、達成感と納得感の違いに似ている。
達成感は、苦労すればするほど達成時の快が高まるが
永続的ではなく時間の経過とともに喜びは減少するもの。
納得感は、瞬間のピークを迎えないものの、
永続的かつ時間の経過とともに人生の喜びは高まるもの。
今は、デッカイ事、難しいことをやり遂げる達成感よりも、
静かで平穏な納得感や充実感に包まれ生きて行きたい。

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