わが闘争―不良青年は世界を目指す 角川 春樹
先日、角川春樹氏の講演を聞きに行く機会がありました。
角川春樹氏は、ご存じのように元 角川書店の社長で、2001年に麻薬取締違反で逮捕され、2年強を刑務所で過ごしたのち2004年に出所。その後「男たちの大和」を制作、大ヒットとなり復活した波瀾万丈の人です。
さすがに肝の据わった男で、ぶっちゃけ話はナマナマしくて面白かったけど、角川氏がこの講演会で伝えようとした言葉がとてもよかったので紹介させて下さい。
その言葉の前に少し背景を説明すると、投獄中のあるお正月に瞑想をしていたそうです。
その時、自分の体が空高く舞い上がり、宇宙へ飛び出し銀河系も抜けて、宇宙の外側にたどり着いたそうで、そこは雲ひとつない真っ青な空が広がっていました。心の中では「理論的に青空であるはずがない」と感じつつも、そこは青空。その場所で、すべてが分かったと実感したそうです。
何がわかったかと言うと、「人間はどこから来て、何をするために生まれてきたのか、そしてどこへ帰っていくのか」という、大昔から問われ続けている疑問に対する答えです。
角川氏の答えはこうです。
「人間は、宇宙から、遊ぶために地球へやってきた」
そして、こう付け加えました。
「皆さん、ビジネスもホントは楽しいんでしょ、楽しいから社長やってるんでしょ。 社長は孤独だ辛いんだと言うなら、辞めればいい」
会場の空気まで書けませんが、経営者が700人以上参加していた会場が、深い納得の空気で満たされていました。
角川氏は、この答えにたどりついて以来、後半生の生き方が変わったといいます。
突然、プロボクサーになりたくなって、選手としてジムに通い始めたり(後で、プロテストは30歳までと知ったそうですが)、自分は、ファッションモデルとして活躍するんだと信じ込んだり。
人は何をするために生まれてきたのか。
私には、まだわかりませんが「人間は、宇宙から、遊ぶために地球へやってきた」というのも、素敵な答えのような気がします。
この話を妻に話したら「そうかもね」と、あっさり納得していました。
確かに彼女は、いや世の女性たちは、本能的にそのことを知っていて普段から実践しているのかもしれません。