Mercedes Benz  New S-Class
いよいよ、8年ぶりの新型Sクラス。先行案内が届き始めた。
写真のとおりボタン類が一掃され、テスラ的な中央ディスプレイや音声ですべてを操作する今時のUI/UXになった。

その他、まったく新しい様々なギミックが採用されているが、特に4WS(4輪操舵)が採用されたことが大きい。
元々、Sクラスはデカい割に回転半径が小さく、かなり取り回しが良い方だが、さらに4WSだと回転半径はAクラス並。
交差点でUターンする際、外に大きく振らなくてもそのまんまで回転できたり、駐車の際も、頭や尻の振りがずいぶんと楽になる。

ドイツ本国では11月からすでに販売開始されているが、日本では1/28にオンライン発表会となるらしい。
ただ、担当者に聞くと、1月発表の500 Longシリーズは V6 3,000cc(名称 S 500予定)で、本命のISG付き V8 4,000cc(名称 S 580予定)は、9~10月頃の発売になりそうとのこと。
しかも、販売価格は大きく変わらない見込みらしいので、9月の追加発表がメインということか。

さて、例の、世界的なガソリン車全廃の流れについて。
ドイツでは9年後の2030年にガソリン車、ディーゼル車の新車販売を廃止すると発表されている。日本は16年後の2035年。
ハイブリッド車はOKっぽいので、どこまでをハイブリッドに含めるのかが争点になりそうだが、9月発売のマイルドハイブリッドと呼ばれる ISG (Integrated Starter Generator) を含めていかないと、9年後ではかなり達成が難しいのではないか。
EVやPHVだけを販売するなら今でも達成できるが、商業的に無理だろう。日本でも充電設備環境がまったく整っていないが、それ以上に困難な国がたくさんあるし、蓄電技術のブレイクスルーは必須。

さて、10年後の自動車業界はどのように再編されているのだろう。
間違いなく、テスラをはじめとするGAFAMなどのテック系企業が数社、上位にいるのだろうが。

音楽業界は一番最初 iTunesによってパラダイムが変わり、映画業界はNetflixのストリーミング、ソフト業界はSalesforceのクラウド、自動車業界はテスラのEVスマホ化、宇宙業界はSpaceXのリユースランチャーによって業界力学が大きく変わった。

その昔、2発の爆弾で日本は大きく変わった。
そして何十年かに一度起こる大震災やパンデミック。10年に一度は起こる株大暴落。さらに業界がリセットされるパラダイム転換。
順調に高く積み上げ、大きく崩れ、大きく前に進むの繰り返しか。