不思議と、母の服のさわり心地とナフタリンの匂いを覚えてる。
今日は3年前に亡くなった母の命日。生きていたら77歳。
そして明後日は私の誕生日。生きていたら56歳になる。
亡くなったのは3年前だが、もう6〜7年位前のことに思える。
最後の数年は、認知症で何もかもすべて、私のことすら見覚えのない虚ろな目をしながらベッドの上で寝ていただけだった。
今となっては、感情がフェードアウトした事に救われる気分だ。
暗い話が続くが、父が亡くなったのは遥か昔、30年前になる。
ほとんど会話した記憶もないし、酒を酌み交わすこともなかったが、昨年になって実は、弟は結構オヤジと関りがあった事を初めて知った。オヤジの紹介で関連会社に入り、色々と世話をやいてくれたとか。
少し嫉妬したが、心優しい弟にとってそれは良かったなとも思う。
今日は雨だからか、さらに暗い話が続いてしまいそうだ。
両親がいない寂しさもあるが、サラリーマン時代、熱く競い合ったライバルが4年前に亡くなったのが、とてもとても寂しい。
あの熱い時代を面白おかしく語り合えるヤツがいないのが悲しい。
一緒に飛び込み営業をし、一緒に出世し一緒に稼ぎ、一緒に遊んで。ほぼ同じような年に、それぞれ会社を起業して競い合った。
これ以上の悲しみは不要。「時間よ止まれ」と、たまに思う。