これまで、漠然と考え、やってきたことを図にしてみたら、自らの考えが明確に整理できた。

時代のムードとともに 企業カラーは変化していく

「ブラック企業」という言葉に反するように、社会は急速に「ホワイト企業」がデフォルトの時代へと変化している。

ブラック企業 と ホワイト企業

ブラック企業をざっくり定義するなら「人権を無視した社風」だろう。
無給残業や休日出勤、パワハラ、セクハラ、グレー行為の強要などが横行する社風ともいえる。

それに対して、現代の主流であるホワイト企業は「人権を尊重した社風」
残業なしで休日が多く、反ハラスメントでワークライフバランスを提供する社風という感じ。

純白を求める社会へ

さらに今の時代は、ホワイトから1点のシミもない純白を目指すように、内部告発やリークによる社会制裁。また、容姿・人種・ジェンダー差別に対して微かな失言も許されない時代だ。

まだまだ当面のあいだ、この「世界的な純白化ムーブメント」は続くだろうが、社会は薄々感じ始めている。1点のシミもミスも許さない風潮も、少々、行き過ぎの領域に入り始めたかなと。

時代がブラックならホワイトを目指す

話を企業カラーに戻そう。

ほんの4~5年前まで、成長企業の流行色は「ブラック」または「グレー」だった。
そんな時代は、半歩先へ進んで自社は「ホワイト」を目指すのが良いと思う。

この10年、元ブラック企業に勤めていた優秀な人財を採用してこれたのも、基本的に真逆の「ホワイトな社風」を打ち出してきた面が大きいと思う。少なくとも、出会いの入り口となる転職情報誌では、優秀な人財の目にとまるために効果的だった。

時代がホワイトになったなら、自社はレッドを目指す

今は、すでに「ホワイト企業」がデフォルトになっており、残業なしで休日が多く、社員のワークライフバランスを考える企業が多くなってきた。

それと同時に、社会全般として軟弱な人が多くなってきたように感じる。猫も杓子も「ワーク ライフ バランスは権利」として捉え始めたら、いよいよ、「平和ボケ茹でガエル」の時代だろう。その時は、

さらに半歩先の「レッド企業(情熱)」に進むべき時となる。

世の中が、軟弱な人だらけになった時、情熱のある人が総どりする。
彼らが寝ぼけてる間に、熱量をもって爆走すれば、簡単に勝ち組(もう死語?)になれる。

そして、レッドならブルー、ブルーならブラックだ

いずれ、ホワイトで平和ボケした人々も企業も、ずいぶんと先へ進んでいるレッドとの格差を身をもって感じ始め、世の中はホワイトをベースとしたレッドの時代へ変わっていくだろう。

その時は、また半歩先へ進み「ブルー企業」として「知恵と効率化」へと移行する時期。

過去にも、2000年を境に、日本の会社がブルーへと大きく変わった時代があった。
情熱のある人が勝つ人情社会から、情報社会への転換点。今の社会の起点が2000年だった。

しかし、世の中がすっかり「ブルー企業」中心になったら、次へ進んで「ブラック企業」を目指すべきだ

ただし、ここでいう「ブラック企業」とは、例の「人権を無視した社風」の事ではない。
「効率化」の反対、「汗と努力で泥臭く量をこなす」ということだ。

あまり知られていないが、成功しているIT企業には必ず「汗と努力の泥臭さ」がある。

余談: マネの勘違い

これは常々思うが、自らが成功者となるために、「成功企業のマネ」「成功者のマネ」をしようとする人がいるが、それはちょっと違うかなと思う。

彼らが今やっている姿をマネするのではなく、
彼らが成功する直前にやっていたことをマネしなければならない。

そうなると、ほとんど確実に「大量の努力と勉強」に行き当たる。

今、成功者がやっていることは「成果」であって「原因」ではない。

考えてみれば当然の話。
原因(努力)があって結果(成功)があるのであって、成果をマネして結果はでない。

 

なぜ、半歩先の色に変わっていく必要があるのか

こうやって、社会風潮の半歩先を進みながら戦略的に自社カラーを変えていくのが良いと考えているが、なぜ、半歩先の色に変えていく必要があるのか。

これは、単純な話。弱者戦略の王道だからだ

中小ベンチャーが生き残るために必要な戦略は、
「戦いに勝ち続ける」ことではなく「戦わずして勝ち続ける」ことだと思う。

「戦わずして~」つまり、戦わないこと

「~勝ち続ける」つまり、変え続けること

常に優位なポジショニングを取り続け、負けない態勢を構築してゆくのが肝要かと。